Kai ! GO ! Life

鈴 真由.の徒然なる介護日記

4年後のゴミ屋敷

半月以上かけて、戦ったゴミ屋敷との戦い。

 

母が大腸がんの入院中にとにかく帰宅後のベットと動くことのできる台所を必死で作った。

 

この戦いの前まで母は布団をちゃんと敷かず、こたつに長座布団で寝ていたらしく、内臓の手術をしたあととてもじゃないけどそんな生活はできないし、

台所も物が足元を埋め尽くしていて私たちでも戸棚の食器をとれない状態だったので術後の体で日常が送れるわけがない!と思って命がけで戦った。

(これはまさに戦いだった)

 

洗濯機をあけると洗濯槽の中に醤油やみりんのペットボトルがはいっていて、洗濯機の蓋はゆがんでいる状態なので、洗濯機を買い替え。

壊れて腐っていたフリーザ―を廃棄して、

和室と座敷のエアコン2機を買い替えて取り付け直し、

掃除機も買い替え、

買い置き(普通ないよ!)のまま埋もれていた新しい電話機やトースターに変えるという

家電を取り換えまくった。

(この時、あまりにフル買い替えの上、廃棄代がベランメイだったので冷蔵庫を買い替えなかったのを今、とても後悔している)

 

物を全部は片付けきれなかったが、母用に介護ベットをレンタルして術後、立ち上がるのも大変になった母を実家に迎えた。

↓ このベットが入ったときは私、感動して涙がでた。

 

家に戻った当初は母も弱っていて、体も効かなかったので、この部屋の片づけられた状態をみて何も言わなかったのだが・・・

少しづつ日常に戻り、動けるようになってからは

「あんたが捨てたんでしょ!」

「なんでもかんでも捨てて!」

「あれはどこへやったの?」

と詰問される日々である。

 

でも母は知らないのだ、この空間を作ることにどれだけの人数の人間が動いたか?

私がどれだけ必死に朝から晩まで物と戦ったかを。

この家を片付けるには、「片付け」ではなく「捨てて空間をつくる」ことをしない限り部屋は普通の生活ができる状態にはならないのだ。

 

母のガンは幸いにもあれから再発がないまま4年目を迎えた。

これはとてもありがたいことだ。

でも・・・・

もう一つの病気のほうは、ちゃくちゃくと進行していき・・

あれだけ必死に命がけで部屋の空間をつくったのに・・・

4年たたないうちに上の介護ベットのある座敷は元の木阿弥になっている。

 

これが昨年の12月の写真なので、今ではこの部屋からすべての窓への道は埋め尽くされている。

 

年々、積みあがっていくこの山をみると・・・

私には憤りしかない。

 

あんなに苦労して片付けたのに!

あんなに苦労して空間を作ったのに!

どうやったらこうなるのか?

私には理解できないので、どうしても怒りしかわいてこない。

また、あの片づけをやれというのか・・・。

それでなくても他の部屋や二階はそのままなのでいずれ、考えたくない苦労が待っているのに・・。

 

最近では物の置き方に見境がなく、ベットの頭に卵があったり・・・

ベットの下に漬物があったり・・

野菜が腐っていたり・・・

これじゃあ、ネズミもいくらでも住みつけるし、ネズミにとっては天国だよな。

駆除なんて到底できないし、駆除にかかるお金は払いたくないらしい。

この隙間にネズミ捕りシートを置いているので、ねずみじゃなくて人間やわたしの愛犬がひっかかっては泣いている。。

 

台所もあれだけ必死にかたずけて、2018年より前の賞味期限のものをほとんど廃棄したのに

あっちこっちに醤油やみりんや油のペットボトルが並び・・

戸棚を開ければ、雪崩がおきるほど箱ものや粉ものが・・

 

 

買い替えた洗濯機の隣にはゴミ箱を置いたはずなのに、このゴミ箱の中に野菜がゴミと混在している。。。

(ネズミの死体も混在している。。)

腐乱した野菜が下で溶けているのでこれからの季節は虫がわくし・・・

 

ああああああ~お兄さんたちが必死で磨いてくれたのに・・・・

とあの戦いを戦った私は悔しいを通り越した感情に襲われる。

 

最近では特に、買ったことを忘れて次から次へと見切り品を買ってくるので使えそうなものを私がいくら持って帰ってきてもイタチごっこである。

(完全に買っている方が多いので負けている。。)

 

どうやったらこんな状況にできるのか?

これ、かなりのお金がかかっていると思う。

最近、私がスーパーで少し買い物をしても3000円以上軽くかかってしまうというのにどうやったらこんなに物を買えるのか?

それも謎だけど・・・

 

片付けても片付けてもビーバーみたいに備蓄していく母。

この状況を話すと介護認定調査で「要介護1」がつくのだ。

本人、動けるし?なぜ?って思っているけど・・・

どうみてもおかしい。。

 

ただ母の場合、歳をとってからこうなったというより、若いころからなので一概に老化による現象とは言えないのだけど。

 

ため息しかでない。。

本当にガンよりたちが悪い病気だ。

本人に全然自覚はまるでない。

私は精神病の一種だ!と思っているが本人は絶対に認めない。

病識ないうえに、この積みあがった空間にいて全然平気というのだから、完全におかしいと思う。

 

どこまで積みあがっていくのか?わからないけど・・・

最終的にこれを丸々家1軒分、かたづけなきゃいけない娘は考えるだけでお先真っ暗である。

 

ゴミ屋敷との最終戦争はいつまで続くのだろうか・・・

 

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村