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鈴 真由.の徒然なる介護日記

エンシュアリキッド

父の施設の相談員から父の栄養状況についてメールが来た。

 

「エンシュアリキッドが処方されているのだが、エンシュアを飲むだけでお腹がいっぱいになってしまっている。

最近、ご飯を残すようになった。」と。

 

ちょっと、ショックだった。

去年の3月に誤飲性肺炎を起こすまではバリバリの普通食をガツガツ食べていた父が今はエンシュアリキッドを処方されているのか。と。

確かに会うたび、やせ細っていくように感じていた。

実際、体重も入所時よりかなり減っている。

 

軟食だと通常食のカロリーを食べるのが難しいので(お粥は水分が多くてお腹いっぱいになってしまうのだ)それで痩せてしまっているか?

体の吸収が落ちてきて痩せてしまっているのか?

わからないが、食べること命の父がご飯を残すようになったというのもショックだった。

 

久しぶりに面会に行くと父はベットで横たわっている。

言葉が出ないだけで頭のほうは結構クリアなので私がだれ?とかはわかっている。

でも、家にいたとき毎日見ていたお相撲も野球も今では全然、見ていないようだ。

新聞だけとって届けてもらっているのでめくっているようだが、内容はわかっているのか?疑問。

半身麻痺になってから20年以上、几帳面に毎日、体温や血圧を測っては信金のくれるダイアリーにつたない左手でメモ日記をかかさなかったのに、そのメモすら今年は元旦で辞めてしまっている。

個室で誰とも会わず、職員ともほとんど話さず、ベットで横たわっている父を見てなんだか悲しくなってしまった。

 

年末に飾ってきた犬(獣医がくれた)のカレンダーも2月のままで、だれもめくってくれていないし、こういうことに几帳面だった父も要求しないのだろう。

もう3月も20日過ぎになっていたのに。

私がめくって、貼ってきた。

 

「3月はトイプードルだったのに、もう20日も過ぎてしまったよ」

と。

 

面会の前日、父あてにいつものように愛犬の写真をプリントして、裏に手紙を書いて渡してもらった。

毎回、封筒から出すのは左手では見にくいだろう。とはがきフォルダを置いてきたのだが、それも入れられないようで昨日、渡してもらったはずの犬たちの写真がくちゃくちゃになっていた。

 

食べるものは今までは完食していたようなのだが、何をたべているのか?と聞いても

わからないらしい。

私が差し入れるおやつのケーキやアイスは食べているみたいなので、

 

「また持ってくるね。」

 

と言ってきた。

相談員さんもお好きな甘いものやおやつは残さず食べられるので、好きなもので栄養(おやつが栄養になるか?わからないが)を取った方が本人もいいでしょう。

と言われたので、こまめに甘いもので食べられそうなものを差し入れようと思った。

 

現状の嚥下能力がどの程度なのか?

いったい、今、どんな食事をしているのか?

まるでわからないので、帰りに現場のヘルパーに聞いてみた。

現場では預かったものを管理して、プリンなどはお皿にひっくりかえして崩したり、

ゼリーのこれは危ないな。と思うフルーツはカットしたり、外したりしてくれているらしい。

 

現場の職員も少ない人数で面倒みていただいているので、あまり無理もいえない。

でも現場の人の声のほうがリアルなのかもしれない。

 

施設入所して約1年。

あんなに怒鳴り散らしていた父が嘘のようになってしまった。

毎回、悲しくなって私は施設から帰る日々である。

 

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