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鈴 真由.の徒然なる介護日記

ソフト食の宅配

父は3月の入院時に誤飲性肺炎を起こし、嚥下機能の低下により普通食ではない

「ソフト食」を食べることを指導された。

 

本来の入院の原因は「腎臓がんによる血尿」だったので誤飲性肺炎は本筋とはちがっていたのだけど、入院中に肺炎を起こしてしまった。

 

それまでは自宅でも病院食も普通食を食べていた。

入院前の自宅での食事でも最近、むせることは多かった。

でも、普通のご飯を食べて、おせんべいもクッキーもおやつもバリバリ食べていた。

そして父の朝食は1年365日きなこ餅という食生活だった。

お餅は老人には危険食といわれるらしいが毎日、危険食を食べていた。

 

食欲の権化で甘いものが好きだったので、自分でお菓子の缶(お菓子を缶にいれておくというのはシニア的習慣ですね)から自力でとってはムシャムシャ食べていた。

もしかすると自宅でむせた時も何か起こしていたのかもしれない。

でも、今回の入院では珍しく38度を超える発熱を起こして、たぶん病院でレントゲンを撮ったのだろう。

病院側から、退院にあたってソフト食が提供できないと難しいといわれて、ケアマネに相談し宅配食を手配してもらった。

 

高齢者用の宅配食はたくさんあるのだが、ソフト食はすくなくて、我が家は「宅配クック123」というところを使った。

 

 

この中の「やわらか食」というのをケアマネさんが手配してくれた。

完全なムース食より形があるものだ。

 

私も後になって値段をみたがごはん付きで1食831円

お昼と夕食対応だった。

お昼はおかゆ、夜はやわらかめのご飯がついていた。

お値段高めだが、この手の料理を一人分つくるのは家庭では不可能だ。

まして80過ぎの母には父のためだけに作ることは絶対に不可能。

なので、昼と夜を宅配弁当でしのいだ。

毎日、昼前と午後にお届けに来てくれた。

 

でも、朝食がないのだ。

なので、朝は母がおかゆを煮たり、フレンチトーストをつくったり、今までより手がかかる状態で半月の食事に対応した。

 

固形物より要注意なのが実は水分で、お水の類が一番、むせるのだそうだ。

なので、お茶、お水、牛乳にはとろみをつける。

おやつもパサパサするものはダメなので今までのようなおせんべいやクッキーはNG。

パンも麺もNG。

 

もう、一体なんならいいのさ!状態の模索の半月だった。

 

飲み物にはとろみ剤として、病院から勧められた「つるりんこ」を購入して

ミニ泡だて器も買って都度都度、トロミ付け。

これは結構、大変である。

 

3月が半月、4月が2日間の宅配利用でかかった金額は30.207円

高いのか?安いのか?(安くはないな。)

でも母のいつもの無駄な買い物による廃棄物のことを考えるとコストパフォーマンスはそんなに悪くはない。

 

1食800円のわりにはおいしそうではなかったが、わがまま言っていられない。

(でも、何種類も少しずつおかずが入っていた)

父には少な目の量だったようだが、おかゆ以外はワシワシと食べていた。

 

いきなり「ソフト食」と栄養指導でいわれても

家族は対応不可である。

市販のソフト食レトルトもドラックストアなどにいくつかあり買ってみたが、結局食べさせないまま入所になってしまった。

 

「食」が今まで通りにいかない。というのは家庭ではとても大変なことである。

昔だったら、この時点で生きていられないのだろうな。と思いつつ

介護業界もいろいろフォローはあるが、やはりお金はかかるとつくづく思った。

 

入所して、施設ではなるべく同じような食事を提供してくれているらしいが、

最近では、

 

「いつまでこんなもの食うんだ!」と怒っているらしい。

 

まあね、入院するまで危険食とよばれた餅を毎日食べていた人だから。

でも嚥下能力は確かに落ちているらしく仕方ないんだろうな。

 

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